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2025年11月12日

ウィーンの国連本部に吉田左源二作「鳳凰来儀」

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 元東京芸大名誉教授、日本画家・工芸作家吉田左源二さん(1925~1999)の生誕100年の回顧展が沖縄浦添市美術館(18日まで)と高知県安芸市立歴史民俗資料館(16日まで)の2か所で開かれている。

 吉田先生は、皇后雅子さまや長女愛子さま、秋篠宮妃紀子さまのお印をデザインされたことで知られるが、国連ウィーン本部に飾られている「鳳凰来儀」(ほうおうらいぎ2.4m×7.2m)の作者でもある。国連NGOアジア刑政財団(ACPF)が国連創設50周年を記念して1996年に寄贈した。「この世に平和が満ち、正義が支配するとき、霊鳥・鳳凰が地上に飛来する」(礼記)の説明がある。

国連ウィーン本部1階大広間ロトンダに飾られている「鳳凰来儀」

 この毎友会HPに紹介するのは何故か。実は、私(堤)はACPFの評議員なのである。財団創設者の元名古屋高検検事長、敷田稔さん(2017年没85歳)が1995年に退官して、ACPF理事長に就任する際、毎日新聞の「ひと」欄で紹介したのがきっかけでこの財団とつながりができ、現在も会報編集長を名乗っている。

 この財団は検察OBがトップを務めていて、現会長は樋渡利秋元検事総長、理事長は北田幹直元大阪高検検事長、副理事長兼事務局長は山下輝年元最高検検事、もうひとりの副理事長は千田恵介元高松地検検事正・駐サモア日本国大使である。

 この財団は2000年5月に国連NGOのトップカテゴリー「総合協議資格」に昇格したが、この財団の社会貢献活動を知る人は少ない。

 さて、安芸市は、吉田先生の生地で、この展覧会には、同館所蔵の「鳳凰來儀」が飾られている。国連に飾られているのよりひと回り小さくタテ1.8m、ヨコ7.2m。

 吉田先生は、展示場所の広大さを知って、もうひと回り大きいものを制作、展示作品は個人蔵になっていた。

 浦添市美展は、吉田先生の二女小倉美左さん(73歳)=元沖縄県立芸術大学教授=・小倉暢之(71歳)=琉球大名誉教授=夫妻と孫の小林安海さん(40歳)、三女の吉田左二さん(70歳)の家族4人でつくりあげた。

1973年11月30日付読売新聞
吉田左源二先生
東京芸大卒業記念制作の自画像

 お近くにお住いの毎日新聞OBの方、是非会場に足を運んでください!

(堤  哲)