2018年5月2日
元点字毎日編集長・銭本三千年氏(87歳)

「点字毎日」が日本記者クラブ賞の特別賞を受賞するニュースを聞いて、その関連を調べているうちに「点毎」編集長を15年つとめた、というブログに出くわした。
銭本三千年氏。インターネット上に公開されている自己紹介は――。1954(昭和29)年同志社大学法学部政治学科を卒業して毎日新聞入社。1971(昭和46)年2月「点毎」編集長に就任。31年勤めた毎日新聞社を定年後、大阪千里ニュータウンから岡山・吉備高原都市へ転居した。
高梁市の短大に介護福祉士養成の保健福祉専攻コースを創設し、保健科保健福祉専攻主任教授に就任。新聞記者在職中も大阪市立大学で非常勤講師をつとめ、大学・短大での教職歴は通算25年という。
https://zenmz.exblog.jp/13441950/
ブログでの発信は、岡山県に転居してすぐ始めたようで、2002 年(平成14 年)4月6日の「古希残照の日々」に、「吉備高原で古希老人が明日に託する想い/あなたと分かちあいたい残照人生の余録」とある。
昨年8月2日の【吉備野庵】。「先月、87歳の誕生日を迎えたのを機に私のブログに日英両語で日記をつけることにしました」
同8月23日。「高齢者の健康維持に最も理想的な修練はウオーキングです。私は起床と同時に庭に出て、日の出の太陽に向かって大きく数回、深呼吸をします。それからウオーキング開始。約30分間、速足で歩きます。2003年定年以降、もう14年間も日課として続けてきました」
★ Walking is the most ideal practice to stay healthy for the elderly people. As soon as I get up, I go out and breathe deeply several times towards sunrise. Then get it started to walk at fast pace for half an hour. It has been my daily routine for 14 years since I retired in 2003.
こんな具合である。「点毎」関連では、点字新聞の発行を促した好本督(1973年没95歳)、初代編集長中村京太郎(1964年没85歳)両氏にも直接会って、話を聞いている。
1955(昭和30)年、3度目の来日をしたヘレン・ケラー女史(68年没87歳)は、点毎を視察した。入社2年目の銭本が取材をした。
「点字は盲人を暗黒から解放しました。日本の盲人は”点字毎日”で自らの言論を得ました」
女史が、「点毎」の意義をこう述べた、とブログに綴っている。
7月19日に88歳の誕生日を迎える。米寿である。
(堤 哲)