元気で〜す

平野 裕さん(84歳)

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日本翻訳家協会の表彰式で審査報告

 歩くこと、それも早いペース。毎朝のNHKラジオ体操と早寝早起き。

 60歳で退社。さっそくショックを受けたのは足腰が全く弱っていることだった。せっかちなので、エスカレーターの右側を駆けあがり最上段あたりでつまずく。「だいじょうぶ?おじいちゃん」と女の子にいたわられて精神的に傷ついた。買い物袋を片手に石段を下りたところでコケもした。「こりゃ大変だ」と足を鍛えるため速足で歩くようにした。

 町会長になり夏の早朝体操にヤクルトとラジオを運んだら、やがて毎朝、ラジオ体操の習慣が身についた。        

 その後TVで、速足の歩行が認知症の予防や治療に意外に効くという話を見た。また、人間の細胞は(数は60兆個でなくて37兆個と言う説が出た)それ自体が生命体で、主人の本体が「やる気」を起こせば、細胞も「活気づく」という関係にあるらしく、細胞内でエネルギーを産み出すミトコンドリアもはたき始めると言い、脳の働きが全身の細胞に伝わるようである。

 いま、人間の高齢化現象が物凄い勢いで進んでいる。その一方で、人体各器官の衰弱をどう補っていくかが大きなテーマだ。年取るに従い日が立つのも加速的に早くなる。仕事は増えても追い付かないので自然に身についたのが早寝早起き。毎夜8時頃寝て、時によってズレても夜半に起きる。私はもともと高血圧症で、現役時代から夜の仕事が多い職場習慣が身についていた。

(2016.4.20記)