元気で〜す

2023年7月18日

元社会部警視庁キャップ、河嶋浩司さんが8月に「がんばっぺ福島」イベント

 毎日新聞社を退職して、間もなく丸4年を迎えます。在職中に取り組んでいた「がんばっぺ福島事業」がライフワークとなり、イベント企画会社「がんばっぺ企画」の看板で、日々、奮闘しております。

 記者時代には夜討ち、朝駆けに明け暮れ、パソコンを使っても、せいぜいwordとメール機能のみ。SNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)なんて邪道だなどと思っていました。ところがいまや、パワーポイントで企画・提案書をせっせとつくり、動画制作から配信事業まで手掛けるようになりました。人間変われば、変わるもので、還暦過ぎての手習いながらも、刺激的な日々を過ごしております。

 その成果のひとつが、8月13(日)、14日(月)に東京・西新宿の新宿住友ビル三角広場で開催する「福島おいしいものフェス『どうしても福島が好きだ』」です。

河嶋 浩司さん

 https://ganbappe.com/sukida2023/

 こちらが公式HPです。毎日新聞社の後援もいただき、アイドルグループAKB48、不二家さん、経産省の補助事業の採択を得て実現にこぎつけることができました。そして、支えてくれる仲間の協力を得て、企画そのものから、写真1枚1枚、動画制作などなど自前で、手作り感満載のイベントになっています。

 型どおりに展示ブースを制作し、「プロモーション費用です」と出展者から高額な料金をいただくというビジネスモデルではありません。そもそも、そんなに高額な出展料を出せる生産者は皆無に等しいです。

 新地町の浜福のタコシューマイ。試験操業が始まり、2019年に地元でセリが再開されたのを機に、最初に水揚げされたタコをなんとか商品にしたいとNPOが企画した製品です。ところがコロナ、燃料費の高騰、ALPS処理水の放出問題などなど課題に直面しており、本格操業も厳しく、安定的な漁獲量も確保できず、さらに流通の課題も抱え、苦戦しているのが実情です。

 そこで「どうしても福島が好きだ」で、AKB48のメンバーに「おいしい」と言ってくれるだけでも広告宣伝になると思い、ご協力をいただくことになりました。

 ほかにも、都内で福島県産品を扱う飲食店のオーナーたちがグループを作り、福島県内の生産者から材料を仕入れ、メニューを提供してくれる態勢を作りました。

 人と人をつなぐことで成り立っているイベントです。

 日本酒、クラフトブール、桃ジュースに、伝統会津ソースカツ皿、福島ブランド米「福、笑い」のおにぎり、めひかりのから揚げ、いかニンジンなどのおつまみセットの飲食コーナー、旬の桃や加工品などの物販コーナー、会津伝統玩具・赤べこの絵付け教室などをそろえました。ステージではスパリゾートハワイアンズのフラダンスショー、AKB48によるスペシャルステージなどを用意しました。

 入場無料です。お得な前売りチケット、「ふくしまのおいしいものセット」のお土産付きのAKB48の特別プログラムの有料チケットも販売中です。みなさまの参加が「福島県県産品の販売促進=福島復興の応援」につながります。お盆時期ではありますが、ぜひとも前売りチケットを買って、会場に足を運んでいただければ幸いです。

 振り返れば、記者時代には「被災地の復興は道半ば。息の長い支援が必要」などど、ステレオタイプ的な原稿をたくさん書いてきました。卒業してから、がんばっぺ企画として活動を重ねる中で、いかに実情を知らないで原稿を書いていたのかと反省する日々を送っています。

 還暦を過ぎ、私にできることは、記者時代に培った人脈を生かして、今回のような座組を作り、福島の生産者のみなさんを応援する場を提供することぐらいしかないと思っています。

 「お前の書いた記事がどれだけ世の中のためになるかを常に考えろ」と諸先輩から厳しく指導を受けてきました。記事を書く仕事からは離れましたが、その精神はいまだに私の行動を支える基本です。

 いつまで続けられるかはわかりませんが、体力と気力が続く限り、奮闘を続けていきたいと思っています。諸先輩方及び現役のみなさまにも引き続き、ご支援を賜れれば幸いです。

(河嶋 浩司)

 河嶋浩司(かわしま・ひろし)さんは、福島を応援するイベント企画会社「がんばっぺ企画」代表取締役 プロデューサー。1961年、福井県武生市(現越前市)生まれ。福井県立藤島高校、中央大学法学部政治学科卒。90年毎日新聞社入社。静岡支局から東京本社社会部。2006年警視庁キャップ。多摩総局長、東京本社社会部デスクを経て、13年に営業企画部門に移り、18年営業総本部ビジネスプロデューサー(局次長職)。19年11月に退職。20年2月に同社設立