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2025年6月2日

談論風発の3時間、6年ぶりに写真部OB会

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 写真部OB会が2019年以来6年ぶりに開かれた。5月31日(土)パレスサイドビル1階「花」で。

 写真前列右から大住広人、江成常夫、丸山昌宏、堤哲。2列目座っている4人。右から伊藤俊文、森顕治、山下浩一、滝雄一。

 立っている右から西山正導、橋口正、その後須賀川理・現写真映像報道部長、藤井太郎、内林克行、現役デスクの貝塚太一、石井諭航空部長、渡部聡、横井直樹、武田博仁、木村滋。(敬称略)

 75入社、幹事の横井直樹が司会進行。まず亡くなったOBに黙祷。前回のOB会以降亡くなったのは中西浩(2021年没90歳)大須賀興屹(同85歳)渡辺良正(22年没87歳)鍛冶壮一(同91歳)三浦拓也(同77歳)酒井孝一(同87歳)荒牧万佐行(23年没82歳)大山正巳(同90歳)中村太郎(同83歳)永田勝茂(同80歳)米津孝(24年没95歳)山本哲正(同91歳)小林理幸(25年没81歳)川島良夫(同99歳)の14人。前回の記念写真に中西、三浦、荒牧、中村、永田の5人が写っている。

 乾杯の音頭は、最長老88歳の写真家江成常夫。「毎日新聞には12年在籍しただけだが、いつも温かく迎えていただき感謝です」とお礼を述べた後、退社してからの苦労話を延々と。

 74年にフリーとなってNYへ。米将兵と結婚して海を渡った「戦争花嫁」と出会い、カリフォルニアに住む彼女たちを1年にわたって取材した。『花嫁のアメリカ』で木村伊兵衛賞、中国残留孤児を追った『シャオハイの満洲』で土門拳賞、写真集『まぼろし国・満洲』で毎日芸術賞を受賞した。さらに「戦争の昭和」を追って、太平洋の島々にその痕跡を追い、広島・長崎の被爆を記録した。これらの作品605点が米テキサス大付属の歴史博物館「ドルフ・ブリスコー米国史センター」(テキサス州オースティン)に収蔵された。

 「退社の際、当時の写真部長から二度と毎日新聞の敷居を跨ぐな、と言われた」と江成さん。

 「江成さんに最初に面接をしたのは、当時写真部1年生の私」と、61入社大住広人。「写真部に入るのは止めなさい、といったのですが、翌62年に入社され、下積みの苦労をともにしました」

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吠える江成さん
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1年入社先輩の大住広人さん(右)

 このあと参加者全員が近況を報告した。丸山元社長は、「突然の写真部長異動で、北海道に誰かを出さなくてはならない人事案件がありました。で、須賀川クンに行ってもらったのですが、ことし4月の異動で写真部長(東京本社写真映像報道部長)になったのを社報で知って、ホッとしました」と話した。

 現役から須賀川理部長、初の女性デスク徳野仁子、貝塚太一副部長、2020入社の西夏生の4人が参加。貝塚は、前任の北海道報道部写真グループ時代に、新型コロナ写真企画の「『ぬくもりは届く』~新型コロナ 防護服越しの再会~」で2021年度の新聞協会賞を受賞した。「表彰状は、日本新聞協会会長の丸山社長からいただいた。何か社内表彰みたいな感じでした」と話した。

 8月31日まで横浜ニュースパークで《報道写真を読む――「一億人の昭和史」から「毎日戦中写真アーカイブ」へ》展が開かれている。その写真は、すべて先輩カメラマンの遺産である。

(堤  哲)