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2024年5月21日

毎日新聞退社後、モスクワに遊学、現在も「日本ユーラシア協会」で活躍する滝澤文一さん85歳誕生日を祝う会

 「滝澤文一さん85歳誕生祝い」の会が5月18日、新宿で開かれた。滝澤さんが理事をしている「日本ユーラシア協会」の理事・職員のみなさん3人、弁護士で日蓮宗僧侶をされている山口紀洋さん、毎日新聞OBの曽我祥雄さんと私の7人。滝澤さんは誕生日付のこの日の毎日新聞を販売店から取り寄せ、みんなに配った。毎日新聞はこの日、53374号、滝澤さんが生れてから今日で31025日。こんなことを調べてきて紹介した。滝澤さんらしい。

 滝澤さんとは確か毎日新聞労組東京支部で一緒に支部執行委員をした時代からの縁。1994年、滝澤さんはモスクワ国立大学文学部へ。1月15日、市ケ谷・私学会館で開かれた「滝澤文一さんをモスクワへ放り出す会」で激励した=写真下。以後、勉学とともに、モスクワで俳優として映画に出演するなど活躍した。

 1997年、ロシアから帰国、2002年カザフスタン外国語大学、2004年リャザン教育大学に赴任した。現在は「日本ユーラシア協会」の中央選出理事として、機関紙「日本とユーラシア」に記事やコラムを書いている。

 「日本ユーラシア協会」は『戦前の 「ソヴェートの友の会」、戦後の「旧日ソ親善協会」、日ソ国交回復後の「日ソ協会」の歴史と伝統をうけついで、ソ連崩壊後に「日本ユーラシア協会」が新しくスタートしたのです。』『旧ソ連諸国民との相互理解と親善をはかり、世界平和に寄与することを目的とし、文化活動、学術交流、人の交流からロシア語・諸民族語・日本語教育、経済交流、環境保護、チェルノブイリ・セミパラチンスク被害者救援、核兵器廃絶、日ロ平和条約締結促進にいたるまで、さまざまな活動を行っています。』(同会ホームページから)

 ロシアのウクライナ侵略をどう受け止めているか。5月開催の第59回全国総会の総会宣言は次のように書いている。

 「(2022年2月のプーチン政権のウクライナ軍事進攻)この事態の本質は、NATOの東方拡大にウクライナが取り込まれることを嫌ったプーチン政権による侵略であり、国連憲章と国際法に違反するものです。……2022年の第58回全国総会では、即時停戦とロシア軍の速やかな撤退を求める方針を改めて採択し、この方針のもと、協会は平和のための活動に取り組んでいます。侵攻後1年を経た2023年2月には、日本政府に対して,平和憲法を持つ日本がウクライナの和平にイニシアチブを発揮することを求める要望書を提出しました」

 「日本ユーラシア協会」の理念は「平和・人権・民主主義」。ユーラシアとは、ヨーロッパとアジアを合わせた大陸を意味する造語。機関紙では、ウクライナ侵攻を厳しく批判する一方、ロシア語教室案内や、ユーラシア各地の文化の紹介など多彩だ。アメリカ言いなり・一辺倒の政治や視点でなく、日本もその一部であるユーラシアの視点から「平和・人権・民主主義」を考え、行動することが必要ではないだろうか。血液ガンと闘いながらの滝澤さん85歳を祝う会で、みなさんの話を聞きながら考えた。

 写真左は、モスクワの俳優時代。右は、早稲田大学文学部後輩の田村智子さん(日本共産党委員長)と。

(福島 清)

 滝澤さんのフェイスブックに記載された略歴:東京生まれ。文筆業。早稲田大学政治、哲学各科6年間学ぶ。1966年、毎日新聞入社、93年自己退社。モスクワ遊学、 国立リャザン教育大学教鞭。ロシア映画「ジサイ」出演。ネコ好き。血液がん;悪性リンパ腫(レベルⅣ)治療中。