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2023年3月29日

「キャンパる」が夕刊から朝刊へ 「キャンパる」卒業生にも見守られ

 東京版・西部版の火曜日夕刊に掲載されてきた「キャンパる」が、4月から朝刊の地域面(東京本社管内)に移行することになりました。

キャンパる卒業生と現役学生の交流会も今年2月、3年ぶりに開催でき、 大いに盛り上がりました

 学生記者が取材し、記事を執筆する「キャンパる」は、1989(平成元)年の2月に夕刊(当初は土曜日夕刊)での掲載がスタートし、今年で34年の歴史を数えます。多くの大学の学生が自主的に集い、取材するテーマや題材の選定から実際の取材、記事執筆まですべて学生が自力でこなす、新聞業界では他に例をみない毎日独自の紙面ですが、この間活躍の舞台はずっと夕刊でした。ですので、より読者が多い朝刊への移行は「キャンパる」にとって、発刊以来の大変大きな変革となります。

 私は2020年4月、前任の内山勢さんから編集長の仕事を引き継ぎました。初代の堀一郎さんから数えて、10代目の編集長となります。

 この4月で就任して丸3年。この3年間は、新型コロナウイルスとの苦闘の3年間でもありました。感染予防のための行動制限の要請を受ける形で、「キャンパる」も2020年度、2021年度の2年間は、本社に集うことをやめ、リモート会議ツールを利用したオンライン会議で学生たちと話をせざるをえない期間が長かったです。

 取材も対面ではなく、オンラインのケースが急増しました。でも取材できるならまだましで、予定していた取材が取材相手の感染でキャンセルになったり、取材するはずだった学生が感染して取りやめになったりと、思わぬ事態に何度も遭遇しました。それでも、学生諸君のやる気と取材相手の皆さん、関係部門のご理解、ご協力に支えられて、なんとか紙面掲載を続けることができました。

 紙面を無事に掲載できるかどうかの心配とともに、もうひとつ大きな心配事がありました。それは、対面活動を原則的に取りやめたことによって、学生同士、私と学生、そして社会の第一線で活躍する「キャンパる」卒業生と現役学生の間の交流までもが難しくなってしまったことです。人と人との信頼関係や友情、親愛の念は、やはりお互い会って、議論をしながら、お酒を飲みながら、少しずつ固まり、高まっていくものです。オンラインだけのつながりでは、やはりダメなんだといろいろな場面で痛感させられました。

 幸い、コロナ感染対策の緩和もあって2022年度は徐々に対面活動を増やし、「キャンパる」卒業生と現役学生が直接会って親睦を深める交流の場も、3年ぶりに復活させることができました。試練の3年間を何とか乗り切って、やれやれというところなのですが、安閑としているひまもなく、今度は朝刊移行というチャレンジに直面しているのが現状です。

 大きな節目に直面して、これまで先輩方と「キャンパる」卒業生の皆さんが大事に積み上げてきた伝統と実績に傷をつけることなく、さらに充実した紙面作りに励む所存です。先輩方にはこれからも温かく見守っていただければ幸いです。

 地域面で常駐するのは東京版。第2、第4水曜日組みです。その他の県版は、東北を除くエリアで随時掲載という形になります。キャンパる編集部も本社の各出稿部門と同じく、デジタル版記事の先行掲載、デジタル限定記事の掲載を頑張っておりますので、どうぞよろしくお願いします。

(キャンパる編集長 三島健二)

※元編集長、下川正晴さんのフェイスブック(2月27日)から

 鹿間玲子、フィンランドから一時帰国。元毎日新聞学生記者。長女ルミちゃんは、もうすぐ4歳。隣は、学生記者のキャップ・あすか姐さん(現パラスポーツ記者)。