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2021年2月12日

松村明写真展に日曜版で取材を共にした大島幸夫さんら

左から松村明、大島幸夫、堤哲(ポートレートギャラリー入口で)

 写真集『閃光の記憶 ― 被爆75年―』(長崎文献社)を出版した元写真部・松村明さん(74歳)の写真展「閃光の記憶−NAGASAKI 爆心被爆を生き抜いた」が11日から東京四ツ谷のポートレートギャラリーで始まり、元日曜版編集長の大島幸夫さん(83歳)と元東京本社写真部長の堤哲(79歳)がお祝いに駆けつけた。

 松村さんは2016年から爆心地から5キロ以内で被爆した人たちを訪ね、53人を撮影した。谷口稜曄(すみてる)さんは、自転車に乗って郵便配達中に、爆心地から1.8キロの路上で被爆した。16歳だった。背中一面に大やけどを負い、退院できたのは被爆から3年7カ月後だった。

 背中を真っ赤に焼かれ、うつ伏せで横たわる少年のカラー写真。その写真とともに、谷口さんは、核兵器廃絶のための活動を続けた。2017年8月30日に亡くなった。88歳だった。

 松村夫人が被爆2世でもあり、「閃光、熱線、爆音、爆風そして放射能。この特異な体験をされた方々のお顔から何が見えて来るかを写し止めたいと思うに至りました」と話していた。

 大島さんは、日曜版で映画の続き物を展開、『地球人の伝説―もうひとつのシネマワールド』(三五館、1995年刊)をものしているが、「ダンス・ウィズ・ウルブズ」「ゴッド・ファーザー」のアメリカ取材は、松村カメラマンと一緒だった。

 松村さんは日大芸術学部を卒業して、69年入社。写真家長野重一さんに師事していた。

 同展は 2月17日(水)まで。会場のポートレートギャラリー(新宿区四谷1-7-12日本写真会館5階)は、JR/東京メトロ四ツ谷駅から徒歩3~5分。☏03-3351-3002。

(堤  哲)